飛行機の勝負はここです
この顕著な違いとして、優れた営業マンは人を乗るのが上手である、ということが指摘できる。
Sル石油時代に経験したことだ。
当時、福岡支店長としてTという部下を送ったのだが、彼は人間関係能力の達人ともいうべき人間で、福岡から本社の上司をはじめ、企画部に対して、電話や手紙で連絡を取る。
「ある顧客にこういうSルスを展開しょうと考えているのだが、この点についてどうも自信がないので、知恵を貸してくれないか」「ここまではSルスできたのだが、ここから先は心許ないので、応援にきてくれないか」彼はかなり力のある人間だから、自分でもできたに違いない。
上司や本社スタッフを巻き込んで仕事をするのである。
助けてくれと言われると、「なんだ、そんなこともできないのか!」と答えながらも、悪い気はしないものだ。
人を乗るというのは、こういうことだ。
言い換えれば、第三者の経営資源を有効活用するという意味でもある。
本音でやっているのか、それともテクニックなのか。
その両方かもしれないが、組織の中で周囲から愛され、頭角を現す人間は、周囲の力を引き出すのが上手であることだけは間違いない。
ヘツ独力では限界がある。
周囲を巻き込んでその力を活用する。
ビジネスマンの「人間関係能力」にはもう1つ大事なものがある。
対上司のそれだ。
「リーダーシップ」と言うと、上司から部下への一方通行のマネジメントだと思いがちだが、そうではない。
それと同じぐらい重要なことが、部下による上司マネジメントなのである。
できるビジネスマンは、上司を使うのがうまい。
上司と部下は1つの。
チームなのだから、できるだけチームとして価値を高めておく。
そうしないと、困るのは上司である。
上司を困らせたら、部下の信頼が地に墜ちることは言うまでもない。
だから、上司の意見を鵜呑みにせず、さらに付加価値をつけるために、異見、異論を唱えることが重要なのだ。
「それで顧客は喜びますか?」「他社でやっていませんか?」もちろん、自分で考えたアイデアや提案を述べることは、さらに重要である。
さて、異見や異論を唱えるときは、必ず代替案を伴うことがポイントである。
でなければ、たんなる。
破壊屋になるだけだ。
「彼はなんでも反対する」これではいやがられるだけである。
だから、代替案を提案するのである。
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